6/23 美ヶ原に行ってきました。(レンゲツツジ・霧・新レンズテスト)
梅雨でなかなか天気のいい日が少ない今日この頃ですが、twitterで「今週末くらいまでが美ヶ原のレンゲツツジの見頃だよー」との情報を受信したので、天気の好転しそうな日を探して美ヶ原に登ってみました。
登ってすぐの時間帯は霧だらけでほとんど何も見えない状態。一週間前にも霧だらけのなか美ヶ原に登り霧だらけの写真を撮っていたので、今日も同じような天気ならレンゲツツジだけ撮って帰るかーという感じ。
一週間前の美ヶ原。これはこれで楽しいのですが個人的には晴れてる方が好きです。
レンゲツツジです。
最近Carl Zeiss Batis 2.8/18を購入し、Batisと一緒にストロボも買い増した(代わりにα7ⅡとVario-Tessar16-35F4をドナドナしました)ので、この日の花撮りはワイヤレスでのストロボ使用の練習を兼ねてみました。雨の後の曇った暗い天気の中だったため光がないよりはマシな感じかなとは思うのですが、ディフューザーを持っていないためストロボ直射で光の当たり方がややハードな印象。ディフューザー欲しいです。
レンゲツツジ。近付いての撮影だと構図をどうすればいいのか分かりません。
何枚かレンゲツツジの写真を撮影したあと、牛伏山の山頂へ。突然霧が薄くなりはじめ、青空が見え始めました。同じようなタイミングで牛伏山に登ってきた観光客の方々と「いやー最高の天気ですねー」なんて軽く談笑しつつBatisのお試しタイム開始。
牛臥山から王ヶ頭方面に向かって。本当の雲はもうちょっと上空にできるものだとは知りつつも、雲のど真ん中にいる気分です。
写真真ん中の暗くなっている霧のやや下にゴーストが見えますが、出てもこの程度という感じ。基本的に逆光にはかなり強そうだなという印象です。
牛臥山から。王ヶ頭方面を眺めていたつもりだった記憶がありますが、林の中に高原美術館の建築が見えます。霧の中歩き回ったため方向感覚があやふやです。
青空が見えたかと思えばすぐこんな風に霧だらけに戻ったり。天気との根競べです。
物見石山方面を振り返ってみると、物見石山は霧に包まれていました。
この霧の中にレンゲツツジ群生地があります。
なんだか面白そうな気配を感じたので物見石山に移動。この日は上空が晴れたまま美ヶ原の高度付近で霧が出たり晴れたりを繰り返していたので、いろんな場所で面白い光景を眺めることができました。運が良かったです。
霧、レンゲツツジ、青空。謎のシチュエーションです。
というわけで物見石山でも期待通りの感じの写真を撮影することができました。そして物見石山方面から牛臥山・美術館方面を振り返ると、今度は牛臥山が霧の中。目まぐるしく霧が出たり消えたりを繰り返していて、レンズを交換している間に撮りたかったものが消え去るなんてことが何度も起きていました。こういう時には24-70辺りのレンズ付けっぱなしのサブ機があれば取りこぼしもないんだろうなーと。早速α7Ⅱの売却を悔やむ瞬間が訪れていました。
こんな所の目の前まで舗装された道路が広がっています。先人に感謝。
このあたりで大体撮りたいものも撮ったので帰るかなーとも思いましたが、とりあえず美ヶ原に登ったら美しの塔でしょみたいなアレが心の中に湧いてきたので濃霧の中美しの塔へ。途中、王ヶ頭が霧の中から姿を現したので一枚。
電波塔が映えます。この人工物の存在を嫌う登山好きな方も多いそうですが、僕は大好き。
そんなこんなで星が出てくるまでしっかり楽しんでしまいました。Batis 2.8/18はだいたい期待通りという感じです。Lightroomで現像しようとするとレンズプロファイルが一発で出てこない(Zeissを選ぶと選択される)のとレンズキャップが外れやすい印象なのが少し気になる程度ですね。以降、特に書くこともないので写真だけ貼ります。
美ヶ原撮影ガイド
美ヶ原に行ってみたところ景色の美しさにはまってしまい昨年から何度も訪れているわけですが、大体この辺で撮影すると楽しいぞというスポットがつかめてきたのでまとめたいと思います。
- 美ヶ原全体図
まずは美ヶ原の現地看板を見てみましょう。
ぶっちゃけこれ見ても何が何やらサッパリです。
赤い線が基本的な美ヶ原の散策ルート、赤文字がコースタイム(歩くと大体この程度かかるよって時間)。結構短時間で歩き回れるなってのは理解できるかと思います。
僕がふだん利用している駐車場はこの画像の右側、高原美術館の駐車場(冬季閉鎖)と山本小屋ふる里館(冬季唯一の駐車場)の二か所になります。
- 撮影スポット① ~美術館駐車場~
駐車場自体が標高1900mを超える場所にあるので、駐車場の時点で絶景スポットです。雲海が出ているようなときは美術館の駐車場に行けばすぐ下に素晴らしい雲海を眺めることができます。
何となく駐車場の雰囲気が伝わると思います。向こうに見える山は白馬?
雲海の向こう、右側の山が浅間山。手前側に広がる田舎町は旧武石村かと思われます。
手前側の山が塩田地方で信仰の山となっている独鈷山。その向こうに塩田平が広がります。塩田平の特徴であるため池も見えますね。
これを撮った頃は望遠を持っていなかったので55mmで。浅間山と夜景を絡めて撮影するのも面白いかも。
こんな感じだよーっていう状況説明的な写真ですね。
美術館側の駐車場はこんな風にお手軽に絶景写真を撮影することができますが、基本的に上田・浅間山方面を見下ろして撮る以外の楽しみ方はありません。美ヶ原を歩き回るにはふる里館側の駐車場を利用しましょう。
- 撮影スポット②~ふる里館駐車場~
美術館側の駐車場と比べるとやや面白味に欠けた眺めです。撮れる構図のパターンはそんなになさそう。
目立つ山が蓼科山、その右のギザギザは八ヶ岳。条件がいいとその右にこんな風に富士山が見えます。
上の写真の構図より左側を眺めている感じです。
もうちょっと広角で撮った感じ。写真として面白味はないですが大体こんな感じってのが伝わるかと。
- 美ヶ原を歩く
美ヶ原 ドローン 空撮 DJI Phantom3 Standard - YouTube
他人様のコンテンツを引用する形になり大変恐縮ですが、ふる里館から歩く美ヶ原の雰囲気がとても分かりやすい空撮のアングルがあったので利用させていただきます。
駐車場から美しの塔まで徒歩20分、美しの塔から王ヶ頭まで40分程度になります。ふる里館の横を抜けてコースを歩き始めると前方に山本小屋(画像の塔手前にある建物)が見え、山本小屋の横を抜けるとすぐに美しの塔が見えてくるので塔まで歩く分には距離感をあまり感じないと思います。
- 撮影スポット③~ふる里館-美しの塔~
美しの塔が撮影スポットとして人気がありますが、その付近にも撮ってみると楽しい場所がいくつかあります。
山本小屋の目の前の辺りから右後ろ側を振り返るアングル。肉眼で眺めている分には真っ暗ですが、長時間露光を行うと上田市からの光害が地平線の上に現れて何となくいい雰囲気をかもし出してくれます。
そして美しの塔。夜間に星とセットで撮影する方も多いですが日中でも中々絵になります。
美しの塔と王ヶ頭ホテル。こっち向きはホテルの光害、逆向きは冬季だと蓼科山のスキー場の光害が入り込むため水平なアングルで撮るのは難しいです。スキー場をやってない季節にホテルに背を向ける感じで撮るのがいいのかなって雰囲気。
上とは別角度で。
- 撮影スポット④~美しの塔-王ヶ頭~
特に何もない歩道ですが、実は冬季だとこの辺りが一番撮ってて楽しい場所になります。
塩くれ場(美しの塔からしばらく歩いた所にある直進と右折の分かれ道)から右に行った道より。
同上。
王ヶ頭自体はそんなに撮るものはないと思いますが、ホテルの目の前でこんな風に狐が戯れてたことも。
- 撮影スポット⑤~王ヶ鼻~
松本を見下ろす、美ヶ原の西の端の岩場になります。朝か日中にしか行ったことがありませんが夕方に行くのも楽しそう。
岩場。
日の出の際の松本方面。「ヴィーナスの帯」と呼ばれる、地球の影による不思議な色合いの空が見られます。(写真右上、左上の暗くなっている部分はレンズの周辺減光です)
王ヶ鼻からはそこそこ綺麗な形で富士山が見えます。
日の出前の松本方面の夜景。
- 撮影スポット⑥~牛伏山~
冬季は美術館へ向かう道路が閉鎖されてしまいます。しかし冬でも美術館方面では美しい雲海が広がっていることが多いため、ふる里館の駐車場に車を停め、牛伏山を経由して美術館側に出る事で雲海を楽しむことができます。(閉鎖された道路を歩く方法もありますが歩く距離が長くなるので僕は牛臥山経由で行きます)
だいたいこんな感じというと分かりやすいでしょうか。
山頂付近、倒れた標識。冬場はほとんど人が歩いた足跡がないので打ち捨てられた感があってたまりません。
美術館の裏側の林。スノーモンスター化し、不思議な色彩の世界になっています。
こんなクレイジーな雲海を見下ろせる事も。最高です。
美術館は柵がない場所があるので入っても大丈夫…なんですよね…?自分の足跡以外見つからないので不安になります。
- 撮影スポット⑦~その他~
登山道周辺とか色々楽しいので歩き回ってみるといいですね(投げやり)
冬季になれば夏場では試せない場所からの撮影ができますので色々と楽しいです。
美ヶ原に登っていく道路でも運が良ければこんな出会いがあるかもです。
単に一周回る分にはコースも長くなくお手軽に楽しめる美ヶ原ですが、朝、昼、夕、夜、秋や冬などシチュエーションによって見える風景がコロコロ変わり、いつ登ってみても美しさを感じられる、日本百名山の名に恥じない山だと思っています。この記事を読んで興味を持っていただけた方がいましたら、是非訪れてみてください。
(2016/6/10 写真一枚追加、⑤が2つあったのを修正)